はじめに
「原付なのに、原付に見えない」
そんなバイクを探していた私が、悩んだ末にHonda NS-1を選びました。
この記事は、現役の高校生がNS-1を実際に所有して通学やツーリングに使ってみた、リアルな体験談です。スペック解説ではなく、「買ってどうだったか」「迷っている人に何を伝えたいか」を中心に書きます。
僕は最初、別のバイクを買って失敗しました。そこからNS-1にたどり着いた経緯も含めて、これから初めてのバイクを選ぶ人の参考になれば嬉しいです。
最初に買ったのはNS-1じゃなかった
実は僕、NS-1の前にHondaのカブを買っています。
理由はシンプルで、「原付免許で乗れる」「燃費がいい」「故障しにくい」という王道の安心感。バイク初心者が最初に選ぶ定番です。
ただ、結果から言うと
1000kmも走らずに売りました。
カブが悪いわけじゃありません。むしろ完成度の高い名車だと思います。でも、当時の僕が求めていたのは、実用性じゃなかった。
通学に使うたび、ツーリングに出かけるたび、心のどこかで「なんか違う」と感じていました。
「これじゃない」と感じた瞬間
カブに乗っていて引っかかっていたのは、たぶん「見た目」と「乗ってる感じ」の両方です。
カブはアップライトな姿勢で、ゆったり走るためのバイク。これはこれで魅力ですが、僕がバイクに乗りたかった理由は「移動」じゃなくて「楽しさ」だった。
加速もエンジン音も、おとなしすぎる。信号待ちで隣に並んだスポーツバイクを見るたびに、自分のカブとの距離感を意識してしまう。
「次に乗るバイクは、ちゃんと”バイク”がいい」
そう思って探し始めて、出会ったのがNS-1でした。
なぜNS-1を選んだのか
NS-1を選んだ理由は、ひとことで言えば「原付に見えないバイク」だったからです。
僕が持っているのは原付免許だけ。本当は中型に乗りたかったけど、高校生の身では現実的じゃない。だったら、原付の枠の中で一番「バイクらしいバイク」を選びたかった。
NS-1は1990年代に発売されたHondaの2スト50cc。カウル付きのスポーティな見た目で、当時の中型レーサーレプリカ(NSR250Rなど)を彷彿とさせるデザインです。
知らない人がパッと見たら、絶対に50ccには見えない。これが決定打でした。
購入の経緯|どこで・いくらで買ったか
NS-1はバイク屋で購入しました。価格帯は40万円台で、相場相応かちょっと安めと思います。
なぜこの個体を選んだかというと、すでにカスタム済みだったから。2本出しチャンバーや外装にちょっとした手が入っていて、自分でカスタムするより最初から仕上がっている方が、僕の場合は満足度が高かった。
ヤフオクやメルカリで安く出ている個体もありますが、NS-1は古いバイクなので状態のばらつきが大きい。素人がぱっと見で判断するのは難しいです。バイク屋で買えば最低限の整備はしてあるし、何かあったときに相談できる安心感もあります。
僕は整備の知識がほとんどない状態でバイクを買ったので、結果的にバイク屋ルートにして正解でした。
乗ってみての正直な感想
一番感動したのは加速と音
初めてNS-1に乗ったとき、一番衝撃を受けたのは加速と排気音でした。
2スト独特の「ピュイーン」という吹け上がりは、4ストでは絶対に味わえない感覚。50ccとは思えない伸び方をして、エンジンが回るのが本当に楽しい。
カブから乗り換えたばかりだったので、その差は余計に大きく感じました。「同じ原付なのに、こんなに違うのか」と。
見た目で「中型に見える」のは想像以上だった
これは買う前から期待していた部分ですが、想像以上でした。
友達から「これ何cc?」と聞かれることもあります。原付って言うと、だいたい驚かれる。
この「中型に見える原付」というギャップが、NS-1の最大の魅力だと僕は思っています。
NS-1の不便なところ 現実的な弱点
良いことばかり書くと記事として誠実じゃないので、不便な部分も正直に書きます。
50ccの法的制約は変わらない
見た目がどれだけ立派でも、ナンバーは原付一種。つまり:
- 法定速度は30km/h
- 二段階右折が必要な交差点がある
- 片側2車線以上の道路で右車線を走れない
これは見た目とのギャップが大きくて、最初は戸惑いました。「こんなにスポーティな見た目なのに、扱いは原付かよ」と。
乗っているうちに慣れますが、これが嫌ならそもそも50ccは選ばない方がいい。
古いバイクなので維持には気を遣う
NS-1は1990年代のバイクで、新車では手に入りません。中古市場での流通が前提になります。
部品の供給も限られているので、壊れたら部品探しに苦労することがあります。僕自身、2回ほど転倒してカウルを割ってしまったことがあり、今は交換予定の状態です。
カウルみたいな外装パーツは比較的見つかりますが、それでも純正は値段が上がっています。
整備とカスタムについて 正直、まだ何もできていない
僕がNS-1で整備した経験は、オイルの継ぎ足し程度です。それ以外は買った当初のままで乗っています。
これは正直に言うと、知識と環境がないから。整備したいという気持ちはあるけど、工具も場所も限られている高校生の身では、できることに限界があります。
ただ、2ストは構造がシンプルなので、本気で勉強すれば自分で整備できる範囲は広いはず。これは今後の課題です。
カスタムは買った時点で済んでいたので、今のところ追加でいじる予定はありません。まずはノーマルに近い状態で乗りこなしてからかな、と思っています。
通学と趣味、両方で使えるか
僕の使い方は、たまに駅までの通学+趣味のツーリングです。
通学に毎日使うバイクとしては、正直、向き不向きがあります。雨の日は乗りたくないし、冬は寒い。そういう意味では、カブの実用性は本当に優れていたなと、今は思います。
でも、ツーリングや「ただ乗りたいから乗る」という用途では、NS-1は最高に楽しいバイクです。週末に走りに出かけるだけで、その週のテンションが変わる。
「移動の道具」じゃなくて「乗ること自体が目的」のバイクが欲しい人には、NS-1は本当におすすめできます。
これから初めてのバイクを買う人へ
最後に、僕がカブで失敗してNS-1にたどり着いた経験から伝えたいことがあります。
「自分が本当に欲しいと思ったバイクを買ってください。」
これに尽きます。
僕がカブを買った理由は、正直「無難だから」「最初は実用的なほうがいい気がしたから」でした。でも、本当に欲しかったのはカブじゃなかった。だから1000kmも走らずに手放すことになった。
もしあのとき、最初からNS-1を買っていれば、無駄な出費もせずに済んだはずです。
「初心者だから、まずは無難なバイクから」「本当に欲しいバイクは、慣れてから」 この考え方は、
一見正しそうに見えて、実は逆効果なことが多い。欲しくないバイクには、結局乗らなくなります。
予算が許す範囲で、自分のテンションが上がるバイクを選んでください。多少高くても、本当に欲しい一台を買ったほうが、結果的に満足度も乗る頻度も全然違います。
まとめ
Honda NS-1について、所有者目線で書いてきました。要点をまとめると:
- 見た目は中型クラス、中身は原付というギャップが最大の魅力
- 2ストならではの加速と音は、4ストでは味わえない
- 法定速度や二段階右折など、50ccの制約は変わらない
- 古いバイクなので、状態の良い個体選びと信頼できるバイク屋が重要
- 「実用車」より「楽しむための一台」として考えるべき
そして何より、初めてのバイクは無難さで選ばず、本当に欲しいものを選んでほしい。これは、カブからNS-1に乗り換えた僕からの、正直なメッセージです。
NS-1は古いバイクなので、これから状態の良い個体はどんどん減っていきます。気になっている人は、市場の動向もチェックしておくといいかもしれません。
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